油まみれのレンジフードを清掃

今回のご依頼内容

油まみれのシロッコファンとフィルター
油で汚れたファンとフィルター

「体を悪くしてしまい、家の掃除が疎かになっているので色々と見て欲しい」というご相談をいただきました。特に、レンジフードは何年も手をつけていないという事なので、まずはレンジフードの油汚れを除去していきます。

エリア:熊本県熊本市南区
プラン:スタンダードプラン
作業時間:1時間40分
作業内容:レンジフードの頑固な油汚れを除去


油汚れの種類

各パーツを洗浄するために分解作業を行います。

整流板、フィルター、オリフィス、スピンナー、シロッコファンと外して汚れ具合をチェック。

油まみれのレンジフード分解後

(クリックまたはタップで拡大できます)

頑固な油汚れがこびり付いてます。

換気扇やレンジフードの汚れは皮脂の脂肪酸と違い、動植物油脂が主な汚れになります。
この汚れは、トリアシルグリセロールが主成分のため、頑固な汚れの場合は皮脂汚れのようにアルカリ洗剤での中和は出来ません。水酸化ナトリウムのような強アルカリ成分で鹸化させて汚れを落として行きます。

フィルター部分の塗装がすでに剥げています。

塗装が剥げた金属フィルター

指で軽く触れただけで塗装が剥げてしまうので、ぬるま湯をかけただけでも確実に塗装が剥げてしまうでしょう。このようになってしまった場合、塗装を残したまま洗浄する事はできません。

洗浄で全て剥がしてしまった後に再塗装する、もしくは新品に交換するのが賢明でしょう。

アルカリ焼け

アルミニウムにアルカリ洗剤を使用すると、薬品焼けを起こして変色してしまいます。
強アルカリ洗剤を使用した場合は、短時間つけておいただけでも変色する事があります。

今回は強アルカリ洗剤で20分ほど漬け置きしたのですが、

強アルカリ漬け置き後のアルミ焼け

やはりアルカリ焼けを起こして所々黒く変色してしまいますね。
頑固な油汚れを手際よくきれいに除去する為の代償ということでしょうか。
※強アルカリ使用後の状態、その後どのように対処するか、事前にお客様と入念な打ち合わせをしています

素材のダメージを少しでも和らげるため、流水で念入りにアルカリ洗剤を流した後、中性洗剤にしばらくつけて置きます。

その後、目の細かい粒子でアルカリ焼け部分を研磨します。

アルミ焼け補修後の各パーツ
アルミ焼け補修後のフィン2
アルミ焼け補修後のフィン

油汚れはしっかり落ちたので、アルカリ焼けの残りと塗装が残っている部分を再び研磨して終了です。

しっかりと水気が乾いたのを確認したらフィルターの再塗装とファンのコーティングです。

本体の油も入念に除去

つけ置き、塗装の合間にレンジフード本体や幕板、前板などの洗浄を行います。

溝に油がたまりやすく、長い間放っておくと除去するのがとても大変なので、油吸収テープをはめ込んでおくとお掃除が楽になり良いかもしれません。

本体内部も油汚れが酷いようです。

レンジフード本体の汚れ

このような汚れはヘラで油の塊を削り取る作業も必要になってきます。

電気系統の部分がありますので、洗剤を吹きかける場合など水気の扱いに注意が必要です。

各パーツの取り付け

本体の清掃、フィルターの塗装、ファンのコーティングが終わったら、取り外したパーツを元に戻して終了です。

シロッコファン、整流板、金属フィルター清掃後の写真です。

清掃後のシロッコファン
清掃後の整流板
清掃後の金属ファン

作業終了後はお客様の確認が必要になります。

「…新品みたい」

驚きと喜びでいっぱいでした。
感動していただけてとてもうれしかったです。

清掃前と後のシロッコファン
清掃前と後のレンジフードファン

(作業前と作業後の写真)

お料理をする方にとって、こまめな清掃が必要なレンジフード。
手間がかかり大変ですが、日々の地道な努力こそが楽するための一番の近道だと思います。


何らかの理由でお手入れが出来ずにお困りの際はお気軽にご相談ください。

定期清掃も承っております。

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